この記事の最終更新日は 2018年6月28日 です。現在は状況が異なる場合がありますので予めご了承ください
気温も上がり、汗をかく季節になりました。
顔、かゆくないですか?かゆみを感じるなら、それは肌のバリア機能が低下しているのかもしれません。
でも、大丈夫。肌のバリア機能は、簡単な方法で回復します。
そして、なぜ肌のバリア機能が低下するのか、どうすれば回復するのか、それがわかれば、脱敏感肌も夢じゃないですよ。
目次
肌のバリア機能とはこんなに頼もしい
こちら肌の断面図。
バリア機能とは、この角質層(角層)の部分の事です。
- 角質細胞の中にはNMF(天然保湿因子)があります。
- 角質細胞の間は、セラミドなどの細胞間脂質で満たされ、角質細胞同士をくっ付ける役割をしています。
- 角質細胞とNMFと細胞間脂質の働きによって、肌表面をガードして、外からの刺激から肌を守り、肌の水分の蒸発を防いでくれています。
特にセラミドは、水分を挟み込んで逃がさないので、肌の水分の蒸発を防ぐためには、とても重要です。
さらには、肌から出る皮脂は、汗と合わさって皮脂膜となり、大きくはないけれど、肌を守る役割をしています。
角質層は約0.02mmの厚さで、サランラップくらい。こんなに薄いのに、ガッツリ仕事してくれる頼もしい存在です。
いつも守ってくれているのが当たり前ですが、失ったときにその大切さに気づきます。
バリア機能が低下した肌はどうなる
バリア機能が低下すると美肌にはなれない
バリア機能が低下した肌は、こんな状態です。
バリア機能のもととなる、角質細胞やNMF、細胞間脂質が減る、無くなった状態になります。
そうなると、ガードしてくれるものが無いので、外部からの刺激を受けやすくなります。
水分を保つ働きも低下し、蒸発しやすくなります。
しかも、通常なら真皮に存在している神経線維が表皮まで伸びてきて、刺激を感じやすくなります。
バリア機能が低下した肌というのは、刺激を受けやすく、またその刺激を積極的に受ける肌と言えますね。
バリア機能が低下する主な原因
- 間違ったスキンケア
いわゆる洗いすぎというやつです。必要以上に洗浄力の強いクレンジングや洗顔料を使っっていると、大事な細胞間脂質も一緒に洗い流されてしまいます。
また、洗う時やスキンケア化粧品をつけるとき、こすってしまうと、角質細胞がはがれてしまいます。
- 加齢による細胞間脂質の減少
歳とともに、細胞間脂質は減っていく傾向にあります。
- 紫外線に当たる
紫外線には肌のバリア機能を低下させる働きがあります。
バリア機能が低下した肌にある主な症状
- 肌が乾燥する
肌の水分が蒸発しやすいので、肌は乾燥しがち。
- 肌が痒い
外部の刺激に敏感になります。ちょっと汗をかいただけでも、髪の毛や埃が肌に触れただけでも痒みを感じます。
- テカりやニキビの原因になる
肌が乾燥するので、皮脂の分泌が増えることがあります。その結果肌がテカったり、毛穴が詰まってニキビの原因になることも。
・・・、これらの症状、すべて経験済みです。
原因は、間違ったクレンジング。ポロポロと角質が取れるタイプのクレンジングだったので、おもしろくてね、ついついやり過ぎてしまいました。
夏場で、汗もかきやすい時期だったので、痒みはつらかったです。お風呂で髪の毛や顔、体を洗って、湯船につかるでしょ?すると、ふあっと毛穴が開いた感じがしますよね。もうその時点で痒いんです。痒みを感じるのに目に見える汗はいらないんです。
で、そのあとタオルで拭いても、やっぱり痒い。
見た目にも、肌が痩せたような感じでハリも無く、毛穴は目立つし、テカりも気になりました。
肌のバリア機能を回復させる方法
バリア機能を回復させるために1番の方法
待つことです。
とにかく待つしかないんです。
角質細胞とNMF、細胞間脂質がそろうことで、バリア機能を果たしているわけですよね。
セラミドなど保湿成分は、スキンケアで補うことはできるけど、無くなってしまった角質細胞は、どうすることもできません。
ターンオーバーによって、角質細胞ができるのを待つしかないんです。
角質細胞ができるのを待ちつつ、できるだけ刺激の少ないケアをするしかないんです。
スキンケア化粧品は角質層になじませるもの
肌が敏感になると、敏感肌用のスキンケア化粧品を試してみたり、保湿を沢山してみたり、何かつけるケアでどうにかしようとしがちですよね。
私もセラミド入りのクリームを、せっせと塗りました。
でもね、スキンケア化粧品て、基本的には角質層に馴染ませるものです。「※角層まで」ていう注意表示がちっさく書いてあるの見たことありませんか?
角質層に馴染ませて肌表面を整えるものなんです。その角質層があまりないとなると、肌へのなじみも悪いわけです。
敏感肌用のスキンケア化粧品って、比較的価格も高いことが多いですよね。高いは、なじまんわでは、なんかもったいない。
それに、刺激を受けやすい状態ですから、積極的なスキンケアは控えたほうが良さそうですね。
余計なことはしない。
積極的なスキンケアは控えつつ、今までやっていた余計なことはやめてみましょう。
- 必要以上のクレンジングや洗顔を止める
バリア機能が低下する、主な原因は洗いすぎですから、そこは改善する必要がありますよね。軽いメークしかしないのに、ガッツリメイクもごっそり落とせるクレンジングでは、ちょっと洗浄力が強すぎます。
洗顔料も、泡立ちやすいからと、量が多くなってませんか?
また、洗い流す水の温度も高すぎませんか?だいたい32~34℃くらいがよいといわれています。
- 肌をこすらない
顔を洗う時、拭くとき、スキンケア化粧品を使う時、こすっていませんか?
肌の状態にもよりますが、顔を洗ってワセリンで水分蒸発を防ぎつつ待つのが、おそらく近道だと思います。
とはいっても、毎日すっぴんで過ごすことが難しい人もいますよね。クレンジングなどの洗浄力を見直して、こすらずケアするだけでも、違ってきますよ(経験談)。
ただし、かゆみなどの症状が強い、改善が見られないときは、すぐに病院へ行きましょう。そして先生のおっしゃることを素直にききましょう。
バリア機能を知れば肌は安定、脱敏感肌
私は今まで、何度か汗をかくと顔のかゆみを感じる時期がありました。
そのたびに、この化粧品が合わないのかな、この成分がダメだと、犯人探しをするように、原因を探っていました。
でも、今思えばバリア機能が、低下していたんだなとわかります。それつかって、そんな洗い方すれば、そりゃ角質もなくなるわなと。
化粧品が原因と言うより、自分の肌のバリア機能が低下していただけ。
実際に最初から肌が敏感な人って少ないそうですよ。もちろん、アレルギーなどで、どうしても会わない化粧品や成分もあるでしょうけど、日ごろのケアで敏感にしているのが多いのだそう。
かゆみが落ち着き、バリア機能が回復したら、またメイクも楽しめます。今でもちょっとかゆみがあれば、「このやり方はちょっと強かったな、バリア機能が低下するからひかえよう」と、引き算のケアで修正できるようになりました。慌てて、敏感肌用の化粧品を探すことも無くなりました。
バリア機能が低下する原因を知って、キープすることが出来れば、肌は安定してきます。スキンケアやメイクもあきらめず、楽しめると思います。